とろけるような肌触りと、体に合わせて沈み込むクッション。
無印・ニトリ・ヨギボーなどから発売されています。
私も10年ほど前に初めて親戚の家で座った時、何とも言えない新感覚に酔いしれました。
「人をダメにする」という言葉の通り、一度座ったら動きたくなくなってしまいます。
以前、両親からあれを買おうと思っていると相談を受けたのですが、色々考えた結果、購入を見送りました。というか、見送らせました。
見送った理由
- こまめに動かないと筋肉が衰え、肥満の原因になる
- 一度体勢が決まってしまうと正しにくく、そのまま眠ってしまうと首や腰に負担がかかる
- 意外と場所を取る
- ホコリを吸い込みまくるので、肺や器官にも悪影響
- 破損時の修理代が高い
- 捨てるとき、環境に良くない
自分で色々考慮した結果をまとめました。
こまめに動かないと筋肉が衰え、肥満の原因になる
「人をダメにする」の代名詞通り、一度体を沈めてしまうと、動くのが億劫になります。
家の中での動きというのはバカにできなくて、こまめに立ち上がってキッチンとリビングを行き来するだけでもそれなりのカロリーを消費できます。
家の中で動く機会が減るとその分消費カロリーは減り、また立ったり座ったりが無い分、筋肉も衰えます。外でバリバリ動いている方なら影響は少ないと思いますが、家にいる時間が長いほど大きな差が出てしまうと思います。
仕事が全く無くなった岸部四郎さんが、あまりの動く機会のなさに「トイレの立ち座りだけで筋肉痛になった」と言っていました。
足腰が弱ると、骨粗鬆症や認知症のリスクも高まりますので、動きやすい環境をキープした方が長い目で見ると快適かと思いました。
一度体勢が決まってしまうと正しにくく、そのまま眠ってしまうと首や腰に負担がかかる
このクッションの上で横になって、そのまま寝落ちして朝を迎えたという話も耳にします。
ただでさえ柔らかいベッドは腰に負担がかかりやすいのに、あんなに腰が沈んだまま眠りに就いてしまったらと考えただけで腰痛持ちの私はゾッとします。
しかも父も腰痛持ち。母は軽いリウマチを患っているので、寝る姿勢には十分配慮してほしいと思いました。
意外と場所を取る
これ、クッションにしては大きすぎませんか?体全体を包み込むの程度の大きさがあった方が気持ちいいのは分かるのですが、それにしても場所を取ります。
カタログ写真や、展示してあるお店は十分にスペースを取っているのであまり感じませんが、これが10畳程度のリビングルームにふたつもあったらけっこう目障りです。
ソファにしては軽いですが、掃除の度によっこらしょとどかすのは、還暦を過ぎた母にはすぐにきつくなる時が来るような気がします。
ホコリを吸い込みまくるので、肺や器官にも悪影響
このクッション、中の素材がマイクロビーズなんですね。外側の生地も伸縮性に富んだ化学繊維です。
こういった素材は静電気が発生しやすいです。静電気自体の健康に対する影響もさることながら、静電気によって吸い寄せられるホコリが気になります。
私はハウスダストアレルギーで、ホコリっぽい部屋では鼻水とくしゃみが止まりません。アレルギーがひどくなってからは布団も使わなくなりマイクロファイバーの毛布も避けるようになりました。大量の化学繊維に吸い寄せられたホコリが、体を沈める毎に自分の身の回りを漂うと想像すると、それだけで鼻がムズムズしてきます。
破損時の修理代が高い
破れたら、品物を郵送して、修理後返送してもらう必要があるようですね。類似品を販売しているお店はどうでしょうか、修理自体行っていない場合はどうなるのでしょうか。変わった素材なので素人が補修できるか微妙です。できない場合は破棄するしかないのでしょうね。
ヘタってきたらビーズを足すこともできるそうですが、いずれも私にとっては高額なので二の足を踏んでしまいます。
捨てるとき、環境に良くない
上でも書いたように、中身の素材はマイクロビーズです。
今、これが環境にかなりのダメージを与えていることはご存知でしょうか。捨てられたマイクロビーズが海洋生物の口に入れば、プラゴミと同様の悪影響が出ます。
海に流れ込まないとしても、リサイクルが難しい製品なので焼却処分しかありません。これは、普通のクッションも同じなのでこれだけが特別悪いとは言えませんが。
以上の理由により、我が家(両親家)では購入を見送りました。
両親も最近は無駄なものを買わないことが一番の節約になると気付いたようで、お財布のヒモが固くなっています。
それでもたまに衝動買いがあるので、ちょくちょくほしい物を聞いています。
うちの両親の場合「買いたいものがあるなら私がプレゼントするから言ってね」と言っておくと、気持ちよく事前相談してくれる気がします。
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