伯父はヴィーガン

宗教

私の伯父は、私が小学校に上がるか上がらないかの頃に突然ヴィーガンになりました。

Vegan burger

理由は、仏の道に目覚めたからで、仏教で推奨されている精進料理というものを食べるようになりました。

精進料理とは

Monk's hands

肉・魚などをはじめとする動物由来のもの。ゼリーに使うゼラチンなどもこれに当たります。

玉ねぎ・ニンニク・ニラ・ネギなど臭いの強いもの。理由は説法の最中、臭いのせいで集中できないから。

チーズは、乳牛の胃の酵素を利用して作るのでNG。

動物から搾取しないというメンタリティなので、ヴィーガンと同じです。それに加えて、上記の食べ物も避けるというやり方です。

宗派によって細かいところに違いがあるかもしれませんが、伯父の場合は概ねこんな感じです。

私の伯母、伯父の妻ですね。彼女はフィリピン人です。元々は敬虔なクリスチャンでしたが、伯父と同じに改宗しました。

小学生で食べ盛りだった私たちにとって、このことは衝撃的でした。今までこそアレルギーなどで食べ物に制限がある人は珍しくありません。

ですが、当時の私たちはアレルギー体質の人を見たこともなければ、宗教で食べ物のタブーがあるなんて知りもしなかった頃です。

世の中に、肉も魚も食べない人がいると知った、9歳の自分。

伯父は、ヴィーガンになると時を同じくして結婚しました。お相手はフィリピン人の女性。これを聞いたときもそれなりに衝撃でした。

それまでに出会ったことのある外国人と言えば、田舎の保育園に1日だけ来てくれたボランティアのイギリス人女性だけ。

今こうして書いていて初めて気づいたのですが、伯父は私たちに多様性を教えてくれた最初の人かもしれません。

日本でベジタリアンとして生きるのは簡単ではありません。

野菜も果物も、先進国の人ですら驚くほど高いです。

伯父が食べている大豆でできたハムは美味しかったです。最近値段を知ったのですが、あれ、高いんですねぇ。

ソイミートと呼ばれる食材も、ヴィーガン料理を出すお店も概ね割高です。

本人のみならず家族もそれなりの苦労があったと思います。

ゴルフ会員のパッケージツアーに参加したら、夕食が蟹食べ放題だったとか、子供(私のイトコ)たちが給食を食べず毎日御弁当持参のためにいじめられたとか。

彼の息子(私のイトコ)が栄養失調と診断され、親戚一同から責められているのも見たことがあります。

これほどの逆風を受けてもなお、信仰をやめない伯父。

彼の意志に賛同した人たちが集まり、当時彼を非難していた伯母もベジタリアンになりました。

伯父は台湾やブラジルにも招かれて教えを説きに行っています。

当時の伯父が一体どんな心持ちだったのか、私には分かりませんが、信仰が人に与えるパワーを感じます。

私自身は、信仰心のカケラもなく、宗教そのものが自分には不要だと考えています。これは夫の二コラも全く同じです。

私たちは肉も魚も大好きで、一生食べないことは考えられません。

ですが今インドにいてベジタリアンフードだけを食べています。不思議と肉や魚を食べたい欲求がなくなっていることに気付きます。

今日で2週間・・・どこまで続くやら(笑)

伯父の面白いところは、肉や魚を食べることは罪だと言っているにも関わらず、それらの模造食品を好んで食べているところです。

フィレタイプは生姜焼きや、細切りにしてチンジャオロースなどに使えます。

ブロックタイプはカレーやポトフ

そぼろタイプはミートソースのスパゲッティやそぼろ丼におすすめです。

このほかにも 大豆のハムに始まり、ソイミートで作られたカジキマグロやヒレカツなんかもあります。

「正直、ヒレカツ食べたいんじゃ?」

と思えますが、今のところベジタリアンを貫いています。

わたしは、ヴィーガンに一定の理解はあるつもりです。ただ、現実問題として、今すぐ完全なヴィーガンになることはできそうにありません。

食べたいものは、私に必要なものと自己判断して食べています。それで健康だし、幸せです。

でも、伯父について書いてみたら、尊敬できる部分がたくさん出てきたので良かったです。次に帰国したときは、一度くらい会いに行こうと思いました。

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