10年ほど前から急速に留学市場としての発展を見せるフィリピン。ですが国としてはまだまだ長期滞在に不安な点が多い・・・。
私自身はフィリピン留学の経験はありませんが、ワーホリでオーストラリアに行ったとき、現地に着いてから困ることがたくさんありました。
帰国後は、留学経験者という立場から、留学を目指す人と交流し、その中でたくさんの質問を頂くように。
そこで、ネックになりそうなことをクリアにして心の準備を整えてもらうため、敢えてネガティブな情報をまとめてみました。以下の情報は、フィリピン留学生を多く送り出している留学エージェントにインタビューして得たものです(私も今後これらのエージェントのひとつから留学を計画中です)。
タイトル通り、留学生からのクレームでよくあるものを上位からご紹介します。
それでは早速行ってみましょう!
エージェントに寄せられるクレーム具体例

- 食事が口に合わない
- 先生との相性が悪い
- 思ったほど英語力が伸びなかった
- 清潔さに欠ける
- サービスが行き届いていない
予想通りの回答が多いですね。ひとつずつ見ていきましょう。
食事が口に合わない
これはあるでしょうね。日本にはイタリアン、フレンチ、タイ・・・各国の料理が気軽に頂けるレストランが数多くあります。
ところが、フィリピン料理って、あまり見たことないですよね。
私も夫の二コラもそれぞれ世界50ヶ国ほど周っており、中でも美しいフィリピンの海が大好きな一人です。
それでも滅多に行かないのは、やっぱり食事がイマイチだからなんですね。ビザなしで1ヶ月滞在できるので、2年に一度くらいは行ってもよさそうなんですが、やはり足が向かない。
セブ島で一番美味しかったのは、中国人が経営するDim Sam(点心みたいなもの)レストランでした。
先日、ドイツ人と話をした時も、「フィリピンは海は最高だけど食事が最悪」という話題で盛り上がってしまいました(ごめんなさい)。
それくらいフィリピン料理は外国人には受け入れにくいです。
特に長期になると辛くなってきます。
幸い、キリスト教の国なので、食べ物に関する禁忌はありません。日本食レストランも都会ならすぐに見つかります(お値段は高めです)。
逆に、肉料理が多いのでベジタリアンの方には厳しいかもしれません。
日本から食べられるものを持って行くことをおすすめします。
海外長期滞在におススメの日本食材

ドライ味噌汁
色んなところで紹介しています永谷園の味噌汁。大手メーカーなので味は問題なし。出汁も入っているのでお湯を注ぐだけ。包装がジッパー付きで香りが飛びにくい。粉末なので重量の割りにたくさん作れるので、長期滞在にも安心です。
味噌汁の具
上の味噌汁に合わせる具です。2種類あるのでお好みの方をどうぞ。
ふりかけ・塩こんぶ
個人的に苦手なのはフィリピンのお米。匂いとベタベタした食感がどうにも好きになれません。日本人留学生の多い学校ならその辺の食堂よりはマシだと思いますが、味をごまかしたい時に重宝します。軽いので何種類か持って行くと飽きません。塩こんぶは昆布茶にして飲んでもヨシ。
先生との相性が悪い

お互い人間ですから、指導の仕方や性格など、どうしても合わない部分は出て来るものです。
そんなとき、面と向かって講師の変更を願い出ることは難しいでしょうから、エージェントに相談するのが無難。ただし、講師を即日変更することは難しいです。
ある生徒さんが「相性が良くないから別の講師にしてほしい」とエージェントに伝えました。エージェントは、それなら1日も早く対応してもらう必要があるので、すぐに学校側に要請。
生徒さんは翌日のレッスンで「私の授業、気に入らなかった?」と講師から問われ、気まずい一日を過ごしたそう。その後、生徒さんから「どうして本人に伝えたんだ!」と怒涛のクレームが来たそうです。
まず、英語力を伸ばすためにわざわざ高いお金を出して留学するのですから、「言いにくい」とか「先生に悪い」とか思う必要はありません。
エージェント側が「ほかの先生のレッスンも体験してみたいそうです」と伝えたとしても、講師はどうせ察します。さらに、次週のカリキュラムのことを考慮すると、講師本人に伝えることなく・・・というのは不可能です。
ここで問題なのは、現地の講師。講師が生徒に「自分の授業が気に入らないのか」などと聞くのは、プロ意識の欠如です。彼らは生徒を受け持つことで給料を得ているわけです。
たとえ自分を高く評価しない生徒が相手でも、淡々と授業を進める必要があります。
また、生徒さん自身も考え方を変える必要がありそうです。
自分のクレームが講師本人に伝わったからと言って、それをいちいち気にしているようではダメ。まして、橋渡し役のエージェントにクレームをつけているようなお子ちゃまなメンタリティでは、英語がいくら堪能でも国際社会で生きられません。
自分が満足いくスキルアップを達成するためには、少しくらい自己中でも構いません。「何か違う」と思ったら、相手がお世話になった講師だろうと外国人だろうと、遠慮なく言うべきです。
思ったほど英語力が伸びなかった
留学すればそれだけで英語がペラペラになると思っている人の9割以上がこれと同様のクレームを訴えます。
留学を成功させるために最も大事なことは、実は事前学習にあります。
現地でどれだけスキルアップできるかは、事前学習にかかっていると言っても過言ではないのです。
生徒本人の、現地学習への取り組み方も大いに関係していますので、一概に学校側のせいにはできません。
清潔さに欠ける

基本的には、学校の施設は日本人や韓国人を受け入れるべく、街中よりも清掃が行き届いている場合が多いです。
しかし、設備が古かったり、トイレ掃除が行き届いていないなど、きれい好きの日本人には耐えられない部分もあるかもしれません。
私たちは色々な国を旅しているのでちょっとやそっとでは病気になりませんが、長期滞在が初めての方は除菌グッズを持って行くと精神衛生上も良いと思います。
アルコール除菌やウェットティッシュを持って行くと感染症防止に役立ちます。
フィリピンは、日本と比べると全てにおいてロースタンダードなので、予算に余裕がある場合はホテルタイプの寮もおすすめです。
料金が高いので最初はベーシックプランにしておき、現地に着いてからの変更が可能かどうか、渡航前に確認しておくと安心です。
エージェントによっては、週単位で寮費を計算するプランなども組み立ててくれます。相談後、早ければ翌週からお引っ越ししてそこから通学することもできます。
サービスが行き届いていない
これはもう、海外に馴れていないというか、世間知らずというか・・単なるワガママでは?と思ってしまいますが、実際にあるのだそうです。
そこはフィリピンです。ホスピタリティにお金がかかる日本を基準にしてはいけません。生徒をお客さん扱いする語学学校は少ないと思った方がいいです。
というのも、講師と生徒は英語力を伸ばすために協力する仲間なので、主従関係は成り立ちません。
遊びにきて語学学校の雰囲気を楽しみたいだけなら別ですが、勉強しにきている以上は学習に集中しましょう。
お客さん扱いしてほしいならそういった学校も紹介可能とのこと。それ相応のサービス料をたんまり取られますが、手取り足取り指導してくれます。
個人的には、日本のおもてなしは噓くさくて好きじゃありません。10年以上サービス業に携わってきましたので、上っ面のホスピタリティにお金を払う気にはなれません。
フィリピンの英語教師はエリートなので、努力しないおバカさんは軽く見られていると思います。
以上、留学エージェントに実際に寄せられたというクレームをいくつか挙げてみました。また、クレーム情報が入り次第追記したいと思います。
まとめ:このインタビューを通して私が思ったこと

そもそも彼らが英語を話せるようになりたいのはなぜでしょうか。
英語を話せるようになってご近所さんや親戚知人にドヤ顔したいだけならいいのです。
ただ、他国の文化に理解がない人や、外国人相手となると言いたいことも言えないような人が英語を学んでも、使い道がないように思います。
個人的にはそういうタイプの方はあまり日本から出ないで頂きたい。
日本を出る前に必要なのは、英語力+最低限の国際理解。それから、国籍の異なる相手に気持ちを伝えたいという熱い思いでしょうか。
日本を出てから学ぶことは山ほどあります。
でもその前に、イメージと現実のギャップを埋めておくと、留学に対する満足度もグッと上がります。
コメント